| 2006年05月11日 |
功名が辻〈3〉
第三巻は、秀吉の死にはじまり、関ヶ原直前までの話である。
この間、伊右衛門は掛川6万石のままの336ページである。
北の政所派に属し、淀君派からの懐柔をしのぐありさまがおもしろい。
6万石という小大名であり、身の振り方ひとつで吹き飛ぶような脆さのなかであがく様がこっけいでもあり、悲痛でもあり、人間学だなあと思う。
関ヶ原直前に、三成蜂起の報を千代が伊右衛門へあてた以下の手紙が伊右衛門の出世に大きく貢献することになる。
西軍は、留守諸将の妻子を人質にとる、ということでございます。 しかしながら、わたくしの身のことはご心配なりませぬように、かなわぬときは自害して敵の手にかからぬつもりでございます。さればお心を乱されず、平素申されておりましたように徳川殿へのご恪勤、よくよくおつくし遊ばしますように
この手紙を「政治の道具」へ昇華させる「芸」が山内家の礎を築くことになる。
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